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2024年度 海外研究留学プログラム

海外留学や国際学会に参加する学生への支援を行いました。 ※学生の所属・学年は支給時のものです。

農学府農学専攻 修士課程2年 水谷 勇輝

 本留学では、アメリカ合衆国カリフォルニア州にあるUC Mercedに2ヶ月間滞在し、ロボットアームの1種であるパラレルリンクロボットについて研究を行いました。
 自身の大目標である果実の機械収穫というテーマに対し、現在は農学の視点から果樹の性質の研究を行なっています。しかし、実現に向けては機械の制御に取り組む必要があり、その知見、技術力を取得したいと考えていました。受け入れ研究室では、カリフォルニアで栽培される多様な果樹にテクノロジーを適用した研究実績があり、私にとってこれ以上ない環境でした。
 現地では、過去に研究で用いられたパラレルリンクロボットの深層学習による制御手法の取得に加え、独自にシステムの簡略化、より精密な操作が求められる自身の研究で活用するために精度向上に取り組みました。
 また、現地の研究者とのディスカッション、農業の形態、食文化を通じて得た知見は、我が国の農業における重要な要素を再認識することとなりました。
 東京農工大学基金からのご支援を無くして、昨今の社会情勢の中で本留学の実現、さらには現地で研究に没頭することは不可能でありました。ここに深く御礼申し上げます。

工学府機械システム工学専攻 博士前期課程2年 清水 萌々子

 この度は、東京農工大学基金様のご援助を賜り、研究留学する貴重な機会を得ることができました。私はフランス中部にあるポワティエ大学にて、自身の専攻分野である電気流体力学について、3か月にわたり研究を行いました。留学先は、同分野の実験的研究の最前線であり、留学先の実験的研究と自身の培ってきたシミュレーション的研究を融合させることで、研究を深化させるとともに、新たな視点も得ることができました。
 また、現地のPhd学生や、研究者との交流を通じ、専門知識だけでなく、異文化や多様な価値観に触れ、国際的な視野を大きく広げることができました。
 なにより、単身で3か月間海外で過ごした経験は、私にとって大きな自信を得るきっかけになりました。知り合いもおらず、言語的にも拙い状態から始まった経験でしたが、それを乗り越えたことは、新たなことへ挑戦し、自身を国際的に発信する自信へつながりました。私は来年度、博士後期課程に進学しますが、これらから得た経験を基に、自分自身も研究成果も、さらに飛躍させたいと強く感じます。
 最後になりますが、これらの機会を得られたのはひとえに支援してくださった皆様のおかげです。この度は、貴重な機会をくださり、ありがとうございました。

工学府生命工学専攻 博士前期課程1年 清水 邦善

 私はこの度、東京農工大学の海外研究留学プログラムを利用して、3か月の間フランス・ニースへ留学しました。
 今回の研究留学を通じて、私はGENFと称される、ヒト培養細胞の特定の遺伝子の機能を意図的に喪失させることができる、画期的な遺伝子操作技術を学ぶことができました。このテクノロジーは従来の方法と比較してより簡便に、かつより高効率に遺伝子の機能を喪失させることができ、短期間に多くの遺伝子改変された細胞株を生み出すことを可能にします。
 私は現在、新しく発見された化合物を合成する遺伝子の特定に取り組んでいますが、この技術を習得したことで、たくさんの遺伝子改変株の作製が要求される合成遺伝子の特定を飛躍的に加速させることができました。
 今回の留学先では公用語がフランス語で、言葉が通じなかったり文化の違いに戸惑うなど、様々な困難はありましたが、そこで生活することでのみ得られるような経験をすることができ、非常に有意義な3か月間となりました。また国際交流室や大学基金をはじめとする関係各所の支援があったおかげでのびのびと研究に打ち込むことができました。ここに感謝の意を表します。

農学府農学専攻 修士課程1年 村井 陽香

 2024年9月から6ヶ月間、北欧ノルウェー王国のノルウェー生命科学大学にて研究留学を行いました。滞在先は脱化石資源に向けたバイオマス資源利用のためのバイオマス糖化酵素メカニズムの解明を行う、世界的に有名な研究室で、とても国際色豊かな環境下に身を置くことができました。
 研究における英語でのディスカッションや日々の実験でのコミュニケーションにおいては、指導教員の先生、研究室の先輩方のパッションや研究哲学に触れたことで、自身の将来を考える一助となり、とても濃い時間を過ごすことができました。
 また、環境先進国である北欧で生活をすることは、研究の社会実装の意義を考える機会となり、自身の研究のモチベーション向上にもつながりました。
 今回の研究留学で得た結果から、博士課程を見据えた今後の実験計画を立てることもでき、かけがえのない機会になったと感じております。
 今回得た貴重な人脈を活かし、将来的には世界で活躍できるような人材になるべく研鑽していきたいと考えております。
 この度は、本研究留学プログラムに採択いただき、誠にありがとうございました。本留学の実現に関しましてご尽力いただきました本学の指導教員である吉田誠先生、ノルウェー生命科学大学での指導教員であるVincent G. H. Eijsink教授、本留学を支援してくださった貴基金に心より感謝申し上げます。

工学部機械システム工学科 4年 大澤 蒼人

 農工大研究留学プログラムでチェコ共和国のチェコ工科大学に研究留学をしました。制御分野を専門としている研究者と共同研究を行い、サルの枝渡り動作に基づいた移動ロボットの自在移動を実現させることができました。
 枝渡りロボットの実用化のためには、安定した移動機構・制御が求められます。そのため、制御分野の専門研究者との議論を通して、自分の技術・知識を増やし、今後の研究にも役立つスキルを身に付けることができました。
 初めての海外であったため不安がありましたが、現地の方々との交流により、また海外の研究者と共同研究をしたいと思えるようになりました。
 安心して研究に集中することができ、貴重な経験をすることができたのはご支援してくださった皆様のおかげです。本研究留学へのご支援をありがとうございました。皆様のおかげで充実した研究留学活動を行うことができました。そして、自身の研究・英語スキルだけでなく、コミュニケーションや生活スキルを向上することができました。心より感謝申し上げます。

工学府知能情報システム専攻 博士前期課程1年 渡部 凌

 私の研究は、不審なドローンを効果的に検知するための方法についてです。最近、許可なく飛行するドローンが増加しており、セキュリティやプライバシーへのリスクが高まっています。こうした問題を解決するために、私は5G通信技術を活用した、新しいドローン検知アルゴリズムの研究に取り組んでいます。
 2024年12月から2025年2月まで、フィンランドのオウル大学にてAntti Tölli教授の指導のもと、この研究を進めました。このような貴重な経験をすることができたのも、本プログラムを支援してくださった関係者の皆様のおかげです。心より感謝いたします。オウル大学は世界的に5G・6G通信研究の最前線で活躍する研究機関です。私はこのような恵まれた環境の中で、精度が高く信頼性のあるドローン検知方法を開発しました。また、海外の多くの研究者との交流を通じて、国際的な視野や新たな考え方を学ぶことができました。
今後は、オウル大学で得た知識や経験を活かし、日本国内での研究活動をさらに推進していきます。研究成果を学会で発表し、国際的な研究交流を深め、広く社会の課題解決に貢献できる研究者を目指します。また、この経験を他の学生たちにも伝えることで、国際的な研究の重要性や面白さを広め、海外研究に挑戦する学生の増加につなげたいと考えています。

工学府化学物理工学専攻 博士前期課程2年 飯塚 咲

 私は、ドイツのイルメナウ工科大学に2024年10月から約3か月間滞在しました。私は化学製品の製造に用いられる晶析装置のモデリングと晶析装置の操作方法の最適化をする研究を行っています。滞在先では、留学以前より作成していた「局所での操作が行える晶析装置モデル」を向上させるため、データ駆動型流体モデルの作成と、「局所での操作が行える晶析装置モデル」と「データ駆動型流体モデル」の連成手法の確立を行いました。また、ドイツでの研究活動や生活を通じて多様な背景を持つ人々と関わりさまざまな文化に触れることによって、自身のキャリアや考え方の視野を広げることや自身の持つ背景を改めて見つめ直すことができました。
 このたびは、東京農工大学基金より多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございました。このご支援のおかげで、修士2年という学生生活の最後の期間に留学へ挑戦することができ、理系人材としても一学生としても多くの貴重な学びを得ることができました。この留学で得た知見をもとに、国によらず活躍できる理系人材となるため精進します。改めまして、ご支援を賜り心より感謝申し上げます。

工学府機械システム工学専攻 博士前期課程2年 末木 咲衣

 ベルギーのKU Leuvenにて3か月間留学を行いました。留学先では、画像解析によって物体の変形を観察する実験技術を学び、自身の修士論文テーマである「金属材料の破壊過程でのき裂成長」を対象として、き裂近傍の力学状態の計測を行いました。日本ではシミュレーションをメインに研究を進めていましたが、留学先で実験技術に精通した教授や現地学生からの直接の指導を通じて、実験技術を習得することができ、研究の幅が広がりました。また、日本では個人で研究を行うことが日常でしたが、留学先では多くの人の協力を仰ぐ必要があり、周りを巻き込んで行動していく力の重要性を理解しました。様々な国の研究者が在籍するチームで、うまくコミュニケーションを取る難しさも痛感しました。
 留学先での出会い、得られた成果、苦しい経験、それらの全てが、将来国際的な場で活躍できる研究者になれるよう成長し続けるモチベーションとなりました。東京農工大学基金のご支援のおかげで、留学費用の心配をせず海外での研究活動にチャレンジすることができました。心より感謝申し上げます。

工学府生命工学専攻 博士前期課程2年 末木 莉子

 本留学プログラムを通じて、私はシンガポール南洋理工大学へ研究留学させていただきました。日本で行っていた研究の延長線上ではありますが、留学中には様々なはじめての実験操作を行ったため、現地学生からの指導を受けながら技術を習得することができました。日本の所属研究室ではまだ行っていない実験であったため、自分自身の技術向上だけでなく、研究室の他学生への波及という側面でも貢献できたのではないかと思います。シンガポールで行った研究から新たな知見も数多く得られ、現在はその内容に関して論文を執筆中です。また、それだけでなく、毎週のミーティングに参加したことで、現地学生との意見交換を経てディスカッションの活発さ、学習量の多さに驚かされました。その経験から、帰国後も自分の意見を伝わるように話すこと、日々論文をよく読むことを意識して学習するようになりました。
学生の間に研究留学という形で日本国外に目を向けられたからこそ学べたことが非常に多く、自分の人生において大きな意味を持つ3か月間になったと感じています。本プログラムのおかげでこのような機会をいただけたことを心より感謝しております。誠にありがとうございました。

工学府化学物理工学専攻 博士前期課程1年 湯淺 眞麗

 私は華東理工大学にて6か月間の研究留学を経験し、4つの研究プロジェクトに携わりました。さらに、中国で開催されたThe 2nd China-Japan Symposium on Catalysisではポスター発表の機会もいただき、貴重な挑戦を重ねることができました。
 留学を通じて最も大きな成長は、主体性の重要性を学んだことです。研究室では課題が与えられるのを待つのではなく、自ら動き出し、メンバーとの関係構築や研究活動を進める必要がありました。言語の壁に苦しみながらも、積極的にコミュニケーションをとり、研究に邁進する姿勢を貫いたことで、技術力を高めるだけでなく、自信と行動力を身につけることができました。加えて、異なる文化や価値観を持つ仲間たちと協力しながら研究を進めたことで、視野が広がり、柔軟な思考力や問題解決力も養うことができました。この経験は、今後の研究やキャリアにおいて大きな糧となると確信しています。
 また、この様な貴重な機会を与えてくださった奨学金財団の皆様に、心より感謝申し上げます。ご支援がなければ得られなかった学びと成長を胸に、引き続き研究に励み、成果を社会へ還元していく所存です。そして、将来的には自分自身も次世代の研究者や留学生を支援できる存在となれるよう、さらに努力を重ねてまいります。

大学院生物システム応用科学府 食料エネルギーシステム科学専攻 一貫制博士課程2年 山本 雄大

 2023年9月から2024年2月まで、ケンブリッジ大学のBio Inspired Roboticsでの6カ月間の研究留学を経験しました。この期間を通じて、研究者としての苦労や持続的な研究活動の難しさ、そして一人で生活する中での様々な困難を経験しました。共同研究を行い、学術誌への投稿のため準備しております。また、異なる分野の研究に触れる機会も得ることができました。最も大きな成果は、学術活動が盛んな環境で過ごし、その中で共に活動する人々の生活や研究活動を直接体験し、彼らと交流することができたことです。英国で留学生活を送ることができたのは、貴基金からのご支援があったからこそだと深く感謝しております。